focuslightsの満たされない日々

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マルチタスクが非効率って、経済誌の出す情報か?

他のかたの意見に否定ばかりしていても意味がないので、あまりこういう主張は好きではないのですが・・・

先日、東洋経済オンラインで「マルチタスク」での仕事が極めて非効率な理由 という記事を見たときに、あまりの底の浅さに愕然としたので、一言。

toyokeizai.net

マルチタスク派? シングルタスク派?
仕事の進め方は大別すると、複数の仕事をこなす「マルチタスク」と、1つの仕事に集中する「シングルタスク」に分けられます。
このうちどちらがより効率的なのか、議論になることも多いようですが、筆者としては、シングルタスクをおすすめします。それは、「マルチタスクは集中力のロスが多すぎる」からです。

ツッコミどころが多くて、笑った。というより呆れてしまいました。

事務のおばちゃんとかは別として、もしも会社でマルチタスクをしていないのだとしたら、それは、無能なリストラ対象社員と同義。
生産性の低いだめ社員です。

それに論法も変。
マルチタスクを否定する理由として、タスクの切り替えのときに集中力のロスが発生するので、無駄。とのこと。
>例えば、同僚に話しかけられたり、電話が入ってきたり、メールをチェックしたりして仕事が中断された後、元の仕事にすぐには戻れない、といった経験をしたことはないでしょうか? これが集中力のロスです。

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画像:(c) 東洋経済オンライン https://toyokeizai.net/articles/-/277954

まず、タスクの切り替えに時間がかかるという時点で、その社員は無能。
昔なら書類探しとかあったのでしょうが、いまなら、PCを整備すれば仕事環境のスイッチは一瞬です。
ロスの総量というより、ロスがある時点で、マルチタスクができないダメ社員でしょう。

あと、この図では、1日にA-B-C-D-Eのタスクを行っていますが・・・
これは、複数のタスクを並行して行う本来のマルチタスクではなく、時間を小分けにしてタスクをこなすという「タイムシェアリングシステム」の考え。
パソコンで言えば、1つのCPUを、時間を小分けにして利用していた1960年代のミニコンの考えです。

現在のパソコンなら4つや8つのタスクを並列演算するのが当たり前。
これを、ビジネスの現場で考えると、ヘッドセットを使いながら外出先の部下に電話で指示を出しながら、
同時にメールで下請けに仕事を指示し、目は部下の書類をチェックしている。くらいが今のビジネスマンではないでしょうか。

大学院で研究室に配属されたとき、最初に習ったのは実験のやり方ではなく、実験の順番の組み立て方でした。

  • 待ち時間の長いAという実験
  • 事前準備が複雑なBという実験
  • すぐに終わるCという実験
  • 教授に命令されて、すぐに終わらせなけばならないDという実験

一日の実験時間のなかで、どの実験をどの順番で並行して行うべきかが、研究者としてのアウトプットを左右することを叩き込まれました。

社会人になってからは、プロジェクトマネジメントで、どのタスクを並行で行い、どのタスクを順番で行い、どのタスクは他人に任せるか。
如何にすばやく終わらせて、早く帰宅するため、クリテイカルパスとクラッシングと外部委託を常に考えています。

多人から仕事を与えられるだけのアルバイトとかならともかく、ビジネスマンをメインで扱う東洋経済マルチタスクを否定するとは思いませんでした。

暇な職場で働いてみたいなぁ。とおもう、focuslightsでした。