focuslightsの満たされない日々

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MSL(メディカルサイエンスリエゾン)って結局、営業だよね

製薬企業の営業活動の制限が強化されつつあります。

これまでも、コードオブプラクティスという形で、医師と製薬営業(MR)は昔に比べてかなり制限されていたのですが・・・
IFPMA(国際製薬団体連合会)の方針が変わり、2019年からはさらに厳しくなるとのこと。
(ボールペンの配布も困難に)

MRの衰退と置き換わるように注目されているのがMSL(Medical Science Lieson)。
「医学・科学的な知識をもって、医師と同じ立場で科学者として議論をする」お仕事。

でも結局製薬企業の社員で、自社品の宣伝を科学的にするだけですよね。

PhRMA(米国研究製薬工業協会)のMSLに関する指針には以下のように記載されています。

MSL 活動についての指針
A. 役割と責任
MSL は製薬会社の関心分野における最新科学知識に基づき、TL と同じ科学者同士として医学的・科学的情報について議論する。

TLとは医学の分野ごとの、オピニオンリーダー的な医師のこと。
つまり、マーケティング用語でいうところの、インフルエンサー(他の医師への影響力の高い人)。

本当に科学の議論をするならば、診察・治療をする医師のインフルエンサーではなく、基礎研究をしている科学者とすべきですよね。
それに、会社に所属する以上、嘘はつかないまでも、自社品の不都合な部分を強調するようなことは考えられません。

本当の意味での科学的議論かつ、公平な議論を行うのであれば、各製薬企業が供出した基金などで団体を作って、特定の会社に属さない薬の専門家が必要なんじゃないでしょうか。
というか、今の薬学部や医学部がそれをできないことのほうが問題なのですが。

製薬企業の営業も大変だなぁ。と思ったfocuslightsでした。