focuslightsの満たされない日々

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お金をランダムな相手に渡し続ける」とだんだんと貧富の差が生まれる。って本当かどうか確認してみた

GIGAZINEに気になる記事がありました。
gigazine.net

100ドルを持った100人を1つの部屋に集めて、それぞれ無作為に選ばれた人に1ドルを渡したらどうなるでしょうか。AさんはBさんに、BさんはCさんに、CさんはDさんに……と、それぞれがそれぞれに1ドルを渡せば、ぐるっと回って全員±ゼロとなりますが、実際は無作為に選んだ相手に渡していくことになるので、お金を渡す機会が増えれば増えるほど偏り、つまりは貧富の差が生まれます。

そんな馬鹿な。
試行回数が少ないうちは、偏りが生まれるかもしれないけど、回数を増やせば平均的になるんじゃないの?
と思ったところ、GIGAZINEにもそのような記載が有りました。

この仮定は、ノースウエスタン大学で教育科学・コンピューター科学・複合システムを専門にしているUri Wilensky氏が考えたもの。結果は、AさんがBさんに、BさんがCさんに……と順繰りに渡すことにはならないまでも、多かれ少なかれ等しい値に近いところに落ち着くというのが妥当に思えます。博士号を持つ人5人に考えてもらっても、同じ答えだったそうです。

もともとの論文は、「45ドルを持った45人が、1カウントごとに誰かに1ドル渡す」だそうなので、実際にやってみたところ・・・
確かに結構ばらつきますね。
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青が100回、オレンジが1000回、灰色が10000回交換した結果

一人目から順番に、本人以外の誰かに1ドル渡すというシミュレーション。
ただし、所持金が0の場合はスキップするというアルゴリズム
乱数はMersenne twisterを利用しました。

貧富の差は生まれますが、富める人はさらに富み・・・というわけではなく、
1000回目で最大(140ドル)だった#27は10000回目は24ドルまで転落
10000回目で最大(144ドル)の#1は、1000回時点で23ドルと初期値の半分くらい

と浮き沈みの激しい結果でした。


ちなみに、1万回以上はそれほど変化がなくなり、1億回行うと、最大 169ドルとなりました。
(中央値32、四分位点19-66、標準偏差36.0、平均の標準偏差5.36)

うーん。回数を増やせば全員の所持金が一致するかと思ったのですが・・・

自分には統計的なセンスがないなぁ。と実感したfocuslightsでした。