自閉症が障害じゃないって、本気?
「自閉症は実は障害ではない」というコラムを見かけました。
gendai.ismedia.jp
自閉症者が人類社会に「不可欠」である理由 〜実は障害ではない!
最新研究が明かした驚きの真相
自閉症スペクトラムと呼ばれているような障害は、実は障害でない。生物としての人類のバリエーション(変異)のひとつである。自閉症スペクトラムは、本来は人類の、生息環境に対する適応の一つのあり方だというのが、本稿で紹介するニューロダイバーシテイ(脳多様性)という考え方にほかならない。
「最新研究」なんだろう。と思いつつ読んでみたのですが・・・なんだこの論理構成。
ではどうして自閉症スペクトラムの人間だけがこれほど多いのか?
もしもこの「障害」が本当に生きていくうえで障害となるのなら、その人が子孫を残す確率は小さくなり、ダーウィン流の淘汰が働くはずである。しかしそうはならなかった。
自閉症スペクトラムには他の多くの遺伝的障害のようには、淘汰圧がかからなかったのだ。つまり存在意義があったと考える方が、自然ということになってくる。
それでは、どんな意義があるのかということを私は、ここのところ実証的な立場で研究してきた。
そこで明らかになったのは、自閉症者はそうでない人と認識世界が何がしか異なる、しかも後者が仲間とのこころの交流に重心をすえた行動をとるのに対し、前者は人間を取り巻く物理的環境に自らのこころを向けるという事実であった。
>ダーウィン流の淘汰が働くはずである。しかしそうはならなかった。
>淘汰圧がかからなかったのだ。つまり存在意義があったと考える方が、自然ということ
いやいやいやいや。
これまでは、自閉症が死に至るような病じゃなかったから淘汰されなかっただけで、それが「障害ではない」という結論にはならないでしょ。
「結果と原因」をあえて混同させて、相関関係を因果関係だと思わせる詭弁の典型。
こういうのって、「虚偽の原因」って言うのを知っているのでしょうか。
著者は本気でいっているの?てか誰だよ。と思ったら、京都大学教授でした。
こういう論調でたくさんの論文を書いて、学内政治を乗り切って教授になったのでしょうか。
他の論文も読んでみたいですね。
というか、これまでの社会では自閉症はそれほど大きな淘汰圧力がかからなかったかもしれません。
が、他者とのつながりが重要な現代社会において、社会的生活への障害は致命的です。
だからこそ、自閉症はちゃんと「障害」だと認識して、周囲のサポートと障害を緩和するための研究が必要なんじゃないでしょうか。
米国(DCRI)で、画像認識機能を使って、小児の自閉症を早期発見する研究が行われていましたが、日本だとこういう研究に資金が回らないんだろうなぁ。と思った次第。
障害から目をそむけるのではなく、障害だと認識して初めてそれに立ち向かえるんじゃないかとfocuslightsは思います。
ま、コミュ障で独身をこじらせているお前が言うなと言われそうですが(笑