focuslightsの満たされない日々

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文明を一気に進化させた5つの発明

先日、「超人高校たちは異世界でも余裕で生き抜くようです」という漫画を読んでいたときのこと。
漫画自体は「現代人が異世界に転移させられて、現代社会の知識で大活躍する」という異世界テンプレ漫画なのですが・・・
作品の端々に勉強になるような内容が散りばめられていました。

その一つ。

ジュラルミン

アルミニウムにマグネシウムを始めとした数種類の金属を加えた合金。
その破壊的なまでの生産コストの安さと質量に依存しない尋常ならざる強度で、地球の文明を一気に数世紀進歩させた。
文字とおり歴史を変えた超合金。

確かに、スーツケースから戦闘機まで用いられるジュラルミンは、歴史を変えた合金ですね。



ネットを検索すると「歴史を変えた発明トップxx」みたいなサイトがいくつかありますが、その多くが「X線」とか「DNA」とか「相対性理論」とか「すでに存在するものを発見して利用した」というのが大半。
発見することはとてもすごいことですが、新しく作り出した「発明」とはちょっと違う気がします。

そういう意味では「ジュラルミン」はひとが作り出した「発明品」ですね。

ちなみに、私が考える、世界を変えた発明品は

ハーバー・ボッシュ法

です。
ハーバー・ボッシュ法は、鉄触媒を用いて空気中の窒素からアンモニアを生産する方法。
農作物を効率良く育てるには窒素肥料が必須ですが、そのほとんどすべてがハーバー・ボッシュ法で合成されています。
さらに、その穀物を家畜が食べ、農作物と家畜を人間が食べ・・・と考えると、人間の体に存在する窒素のおよそ半分はハーバー・ボッシュ法を経由しているとされています。

というか、現在の世界人口70億人はハーバー・ボッシュ法がなければ食物供給が足りず、餓死する。
そんな発明です。



私の恩師(社会人になって最初の上司)が言っていた人類最大の発明は

複式簿記

でした。
複式簿記はローマ説・イスラム商人説等ありますが、確実に遡れるのは1494年のイタリア数学者ルカ・パチョーリ
そして、現在においても、財務会計にほぼそのまま利用されている発明です。
この話を聞いた当時は、製薬会社の研究員が何を言っているんだ?と思いましたが・・・
その後子会社の社長まで上り詰めたマネージャーは先を見ていたんですね。



コンピューターオタクとして外せないのは

トランジスタ

最近になり、半導体の進化は鈍化し、多コア化でごまかしていますが、それにしても、30年前は20MHzのCPUを利用していたなんて信じられません。

当時は、「ウォーゲーム」に感化されて、3目並べのニューラルネットワーク(というより、機械同士に対戦させバックプロパゲーションで学習させていました)が・・・
まともに相手できるようになるまで数日かかった記憶があります。
いまなら、gitからダウンロードしてきたpythonプログラムとtensolflowで1分とかからず学習してしまいますよね。

いま、人工知能の第三次ブームが来ていますが、今回も一過性のブームで終わるのか、それとも、世界はターミネーターマトリックスみたいになってしまうかの分岐点おような気がします。



最後に、ちょっと逆説的ですが、人類最大の発明として

多数決

を上げておきます。

多数決
間違ったことでも真実にしてしまえる唯一の方法
幸せではなく、示し合わせを追求する、積み木細工の方式
僕達の不等式、僕達の不等式
人類が本当の意味で発明したと言えるのは、これくらいのものだろう
そしてこれは、人類史上最も醜い式である
終物語

多数決がなければ、もっと良い世の中になっていただろうにと思うfocuslightsでした。