focuslightsの満たされない日々

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金沢21世紀美術館の企画展に憤りを覚えた

 先日金沢に行った際、「金沢21世紀美術館」に行ってきました。

 金沢21世紀美術館は、兼六園のそばにある現代アートの美術館。
ガラスの上に水が張ってあるプールがあって、プールの中から上を覗ける作品(スイミング・プールレアンドロ・エルリッヒ)が有名です。
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こちらは上からの写真

 このプール。上から見るぶんには無料なのですが、下から見上げようと思ったら、企画展の料金を払って入館しなければならないという仕組み。企画展には興味がなかったのですが、1000円は撮影料金と割り切って、入館しました。

感想は・・・
 良くも悪くも想像通り。というか、上からの写真(無料)で十分だったなぁ。といったところでしょうか。


 で、せっかく入館したので、企画展も見ることにしたのですが、もう腹が立って腹が立って、いてもいられなくなりました。

 その時(2016年末時点)で開催されている企画展は「工芸とデザインの境目」というものでした(2017年3月20日まで)。
www.kanazawa21.jp

 本展覧会では、「プロセスと素材」「手と機械」「かたち」「さび(経年変化)」といった観点から工芸とデザインを見つめ直すことによって、それらの曖昧模糊とした境目を浮き彫りにする。それと同時に、最先端技術の発達などによって多様化が進む両者の新たな地平を考察する。

いろいろなものを、「工芸」と「デザイン」に分類するというもの。
その心意気は良しとして、分類基準が全く意味不明でした。

一例として、

工芸 デザイン
fiat nuova 500 (1957) fiat 500c(2016)
ライカm3 EOS 5D mark IV
黒電話 iPhone

なにこれ?
古いものは工芸品で、新しいものがデザインってこと?
ジョナサン・アイブ(iphoneのデザイナー)だからデザインで、昔の人はデザイナーじゃないってこと?

個人的には、ライカm3のデザインに感動を覚える一方、EOS 5Dの性能を追求した機能美に工芸を感じるんですが・・・

全く意味不明でした。
正直、ルールのわからないスポーツを延々と観戦させられている気分でした。
更に腹がたったのが、全館「写真撮影禁止」だったこと。

展示されている物品は商品として、販売されているものばかり。
 竹箒とか、銅の皿とか、MacBook ProとかiPhoneとか電動ドリルとか。
お店に行けばいくらでも写真撮影できるのに、金沢21世紀美術館では撮影不可って、意味がわかりません。


断言します。
金沢21世紀美術館の入館料は、プールの撮影料だと割り切って、企画展を見るのはやめたほうが良いです。
もしくは、次の企画が始まってから訪問するほうが良いと思います。

最後まで「工芸」と「デザイン」の意味が理解できなかったfocuslightsでした。